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1. レスビエンヌ・パリジェンヌ
Profile: Emily Moore
ニューヨーク在住。文芸誌 『Ploughshares』、『The Paris Review』、『The Yale Review』 などで詩を発表。
パリほど、明白で豊富なレズビアンの歴史を持つ街は少ないと思う。だからこそ、今年の7月にパリで今一番人気でトレンディなマレ地区に1ヶ月過ごせたのは、特別幸運だったと感じた。私がそこで出会った20人ほどの‘レスビエンヌ’はみんなとても親切で、私の下手なフランス語を気にせず色んな所へ連れていってくれた。ニューヨーカーである私にとってはとても便利でホットにみえた乗り物、スクーターの後部座席にも乗せてもらったりした。知り合った女の子達は、黒い服が多く、Carhartのブリーフとキャップ、アメリカン・アパレルの洋服、レザー・ジャケット、ボーイッシュなパンツやスキニー・ジーンズ、ダークなアイライナー、といったルックスだった。挨拶には左右の頬にキスする。フランスでもリリースされている米レズビアン・ドラマ『The L word』の人気のお陰で、パリのレズビアンの間で恋のいざこざを「L word」と呼んだりもしているという。
毎年ヴァンセンヌの森で催されているレズビアン・サッカーこと、‘フットボール・レスビエンヌ’の大会に誘われたり、彼女たちのお気に入りの隠れ家を紹介してもらったことは、この上なくうれしいことだった。
Le Pick-Clops(ル・ピック・クロップ)
16 Rue Vieille du Temple
通常、ゲイとレズビアンの場所が別れているのに比べ、ル・ピック・クロップは、両者が交流できる数少ない場所であり、パリジェンヌが必ずオススメするスポットだった。
歩道に並ぶ黄色いテーブルの列に座り、みんな長い夜をゴシップやドリンクを満喫して過ごしている。パリは、コーヒーよりワインが安かったり、夏はPM10時まで日が暮れなかったり、PM9時前までは夕飯を食べない、といった街。それらがこの小さな歩道カフェ※の魅力を増し、ドリンクを買うと、路上の籐いすに座り、偶然そこに出向いた友達が黒い小さな腰掛けを引っ張り出したりする。暑い日は、パティオに座っている女の子たちが頭にミストをかけたり、それは7月の猛暑には快適な息抜きだ。アルコールを注文したら、ウェイトレスが小さな赤いお皿からこぼれ出るばかりのピーナッツをテーブルに置いてくれる。そのお皿を一晩中、吸い殻や(パリではみんなタバコを吸う)ピーナッツの殻でいっぱいにし、椅子の下にはスクーターのヘルメットが並んでいる。
(※歩道カフェ:パリの典型的なカフェ。店内にはカウンターやテーブル席があり、はみ出たお店の歩道にテーブルや椅子が街路に面して置かれている。オープンテラスのような感じ。)
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