LAのクィア映画祭、アウトフェスト

By Vanessa Craig July 2007


アウトフェスト

【OUTFEST: Report1】

Photos by Jane

Profile: Vanessa Craig
LA在住。ブランド『xkiller』と『Sew-gay』を立ち上げたファッション・デザイナー。最近ではゲイ・ケーブルTV局logoの新リアリティ番組『Curl Girls』に出演、またパーティ・オーガナイズにも携わるなど、マルチに活躍中。


アメリカが誇るエンターテイメントの首都、LA。そんなLAでは、ゲイ&レズビアン映画祭も同様にヒップな存在で、毎年7月に5万人以上の観客がLAの夏を賑わせる。1982年に初めて開催され、今年で25周年記念日を迎えた、アメリカのもうひとつのメジャーなクィア映画祭、「フレームライン(サンフランシスコ)」と並ぶ高名な映画祭なのだ。この25年間で、4200以上ものフィルムを上映し、50万人以上の動員を記録したという。  www.outfest.org
 

アウトフェスト

 
今や、HBO、ハイネケン、ベンツ、コダックなど大手企業のスポンサーがつき、数々のセレブリティも訪れる、業界で最も注目を集めるイベント。

世界中から集まった80点以上の商業映画、ミュージカル、インディーズ・フィルム、短編集、ドキュメンタリーなどクィアにまつわる様々なジャンルの作品が10日間に渡って上映される。その他、野外スクリーンでの上映や、パネル・ディスカッション、ミュージック・フェスティバルなども催され、ゲイプライド(レポートはこちら)と並び、LAで最もホットなサマーイベントとなる。 
 

アウトフェスト
 
野外スクリーン
 
 
2007年のアウトフェストは、7月12日~23日まで開催され、今回、LAを拠点に、ファッション・デザイナーとして活躍中、また、イベントプロデューサーとして当サイトのラウンチング・パーティのプロデュースも手がけたヴァネッサ・クレイグがTokyo Wrestlingのためにレポートを行い、彼女がとくに気になった上映作品やイベントをハイライト。

 
【Butches & Femmes】上映会

レズビアンの永遠のテーマ、ブッチとフェム(※ボーイッシュなレズビアン、フェミニンなレズビアン)についてショート・フィルムが多数上映された。「ブッチから見たフェム、ブッチのエチケット、フェムの扱い方」や、「フェムのアイデンティティ」をテーマにした作品、また、フェムの究極のイベントともいわれている、「ダイナ・ショア・ウィークエンド」の紹介など。 
 
『A Lez in Wonderland(原題)』  www.annaalbelo.com 

Anna Lachochaこと、アナ・マルガリタ・アルベロ監督が2006年のダイナショア・ウィークエンドを紹介するユーモアのある作品。(※米レズビアン・ドラマ 『Lの世界』 のシーズン1に登場する、世界最大のレズビアン・パーティ 『ダイナショア・ウィークエンド』。パームスプリングスで毎年春に行われる5日間のフェスティバルは、1万人もの女性で賑わう。

チャーミングなアクセントで語るこの監督(と、そのキュートなサウンド・エンジニア)は、ダイナショアの様子と雰囲気を完璧にキャッチし、スクリーンに忠実に映し出している。「1万人の女性がパームスプリングスで出会った時…じっさい何が起こるの?」という質問に、監督のアルベロ氏はコミカルに、そして率直に答えている。それでは、私からの質問。「1万人のレズビアンが集まったら何が起こる!?」「パームスプリングスの芝生でゴルフをしないことだけは確かね!」 

★アナ・マルガリタ・アルベロ監督のインタビューは、こちら
 

アウトフェスト/A Lez in Wonderland
 
『A Lez in Wonderland(原題)』
   
 
ヴァネッサ・クレイグ&アナ・マルガリタ・アルベロ

上映後、監督(左写真、右)とヴァネッサ(左写真、左)がシルバーレイクのバー、ショットガンにて
  
 
『Triple X Selects: The best of Lezsploitation(原題)』    
 
LA地元の人気DJでもある監督のミシェル・ジョンソンは、趣味で70年代のポルノ映画を長年にかけて収集しさまざまなシーンをつなげ、他では観ることのできないコレクションを作り上げた。「映画に登場するレズビアン・シーンは、当時男性のために作られ、B級ソフトポルノ映画のムーブメントはとくに60年代から70年代にかけてポピュラーだった」と、上映前のトークショーでジョンソン監督は説明した。レズビアン・シーンを巧妙にハイライト&編集し、男性のキャラクター抜きに仕上げられた映像は、レズビアンの観客を感激させたのはいうまでもない。様々な映画祭でも上映され、賞賛を浴びたレアな作品なのだ。

今回の上映会の特徴はオーディエンスのダイクたちが、コスプレをしていたこと。ラブリーなレディたちが、ひげ、ウィッグに、キャットスーツなどをあしらって70年代のポルノスターのスタイルをパロディし、ジョンソン監督の傑作に登場するお気に入りのキャラクターたちの応援に駆けつけていたのだ! DJブース同様、編集室の中でもミシェル・ジョンソンは確かな才能を発揮できる、コミュニティに君臨するクリエイティブなアーティストであることを再び証明した。これぞホットなアート!  
 

アウトフェスト/トリ・スペリング
  
左: アメリカ版『クィア・アズ・フォルク』の俳優たち

右: 『ビバリーヒルズ高校白書/青春白書』の女優のトリ・スペリング
 
   
アウトフェスト/Itty Bitty Titty Committee

映画『Itty Bitty Titty Committee』のメンバーたち

 
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