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【OUTFEST: Report2】
Profile: Vanessa Craig
LA在住。ブランド『xkiller』と『Sew-gay』を立ち上げたファッション・デザイナー。最近ではゲイ・ケーブルTV局logoの新リアリティ番組『Curl Girls』に出演、またパーティ・オーガナイズにも携わるなど、マルチに活躍中。
【ミュージック・フェスティバル】
アウトフェストは映画だけでなく、「Boom!」というライブミュージック・フェスティバルも開催している。東に位置するパンクなエリア、シルバーレイクのクラブ「エコー」で多くのインディーポップやロックバンドがパフォーマンスを行い、とくに若いクィアのなかで好評だった。
地元の大人気バンド、Lavender Diamondとポートランド発、老舗のクィアバンド、Team Dreschは多くのファンを集め、観客を魅了した。また、その多彩なパフォーミングで知られるバンドAddicted to Fictionのメンバーたちが新たにはじめたハードコアパンクバンド、We float もプログラムされ、話題を集めた。
初日のオーガナイズが完璧に行き届いていなかったのが残念だったが、二日目はライブも調和され、よりエネルギッシュに感じられた。ライブ後、Team Dreschのマイスペースのページなどでもファンの間でライブについて語られ、話題になった。
ポートランド在住の伝説のバンドTeam Dreschは、90年代からそのパワフルな歌詞によって多くのハードコア・ファンを虜にしてきた。オール・レズビアン・バンドの歌詞と音楽は、クィアコアとインディーズのミュージックシーンの中心的存在でもあった。一時期メンバーが交代したり所属レーベルが変わったりもしたが、当初のメンバーが最近になって再活動し、今までで最も良い音とも絶賛されている。
こちらもメンバーがオール・レズビアンのエレクトロバンド、Addicted to Fictionの新しいサイドプロジェクトWe Floatは、親バンドに劣らないほどステージをヒートアップさせた。ベースのアイシャ、ギターのヒーザー、ドラムのワットは、キーボードをギターなどの楽器に変えても、変わらずロックでファンたちを熱くさせた。オリジナルのエレクトロバンドを好んでいても、コンピューターやドラムマシーンなしの、いわゆるよりオーセンティックな純粋なロックの方面に進むのを選んだ彼女たち。アイシャが言うように、「自分の楽器を弾いているときって、宙に浮いているフィーリングだよね」 その感覚と、シンガーPJ Harveyの同名の曲がバンドの名前のインスピレーション源だという。
We float (Photos byJane)
【ガールズ・ショート】
ライブでのほろ酔い気分に浸る暇もなく、次はガールズ・ショートに向かうことに。LAで金曜の夜7時、しかもハリウッドの中心といったらかなりの渋滞で簡単に移動はできない。でも、ジェーン・リンチ、あなたのためなら、どこまでも行くわよ!(※ジェーン・リンチは、カミングアウトしている米女優。The L wordにも、弁護士ジョイス役で度々出演。)
『Love is Love(原題)』
監督アン・レントンはこの作品で同性愛と異性愛をユーモラスに表現する。同性愛がマジョリティな世界の設定で、メイン・キャラクターが異性愛との恋愛について悩み、日々葛藤する姿を描く愉快なストーリー。アメリカの高校で上映される低レベルな性教育映画より、このような映画が見せられるべきなのではないだろうか。そうすれば、若い人たちは、セクシュアリティを一つの見方だけではなく、多様な視点で捉えることができるだろう。さらに、同性愛が「普通」で法律を決める立場であって、ヘテロたちがカミングアウトしなければいけない世の中を想像してもらえる良い機会でもある。ジェーンの演技もこの短編も本当に最高!
『Love is Love』のジェーン・リンチ
フェスティバルの作品に必ずといっていいほど登場するレズビアンのアイコン的存在ジェーン・リンチと、グィネヴィア・ターナー(※カルトムービー『Go Fish』などの女優兼脚本家)。今年も数々の短編などに出演していて、そろそろアウトフェストも「グィン・フェスト」や、「リンチ・フェスト」を作ってもいいぐらい(笑)。
『Pariah(原題)』
この作品は、まもなく制作される長編映画のショートバージョン。この作品で監督ディー・リースはニューヨークで育つ有色人種でレズビアンとしての葛藤を描写している。ブルックリンやブロンクスといったエリアが舞台となっている。そんな中、主人公のリーが感じる様々な困難や闘いは、米都市共通のテーマであるといえるのではないか。ブッチなリーが、家族から自分のセクシュアリティを隠すためにわざわざフェミニンな洋服に着替え、ブッチの親友と会うときにまたブッチの服装に着替えるシーンには涙が止まらないほど感動させられた。クィアたちみんなが必ず共通する点をこの映画は強調している。それはカミングアウト。それをこのユニークでパワフルな映画は、若い米アフリカン女性(キャストも素晴らしい)の目を通して表現している。
『Pariah』
このアウトフェストが存在することによって、多くの素晴らしい映画が上映され、より大規模なリリースや、新しい映画制作のための支援のきっかけになればと願う。さらに、ブッチ、フェム、黒人や白人、ヒスパニックなどといった、LGBTコミュニティの多彩な面を見ることができる重要な機会も与えてくれる。今回は、2週間に及ぶフェスティバルのほんの一部を紹介した。ぶっ続けに映画を観て、ライブミュージックも堪能し、さらにインタビューにも奔走するなど、休む間のないクレージーな2週間だったが、本当に充実していたと感じている。女優のグィネヴィア・ターナーも賛同することと思うけれど、アウトフェストはまさにクィアのシャンパン! Cheers!
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