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3. ジョン監督は最高の指導者
●監督/ジョン・キャメロン・ミッチェル ●主演/スックイン・リー、ポール・ドーソン、PJ・デボーイ
●2006年、アメリカ ●配給・宣伝/アスミック・エース ●8月25日(土)より渋谷シネマライズ(03-3464-0051)ほか全国順次ロードショー
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Profile: Sook-Yin Lee
カナダ生まれ。女優の仕事をこなしつつ、カナダの放送局のためにテレビとラジオの番組制作や司会を務めている。本作では、「Beautiful」という曲を作詞、作曲、演奏し、音楽才能も発揮している。
――セットでの雰囲気がとても良かったと、役者はみんな口を揃えて言っていますが。
本当にみんな素晴らしかった。ジョンはいつも素敵な環境をつくるのよ。この映画は低予算だったからあまり贅沢はできなかったけれど、みんなお互いのことを気遣ったりケアしてとっても楽しんだわ。完成度の高いアート作品をつくるのと、さらにその進行まで素晴らしくするのは別だけれど、今回はその二つが揃っていた。
――実際、役者同士のケミストリーもスクリーンから伝わると思うんですね。スックインさんは誰と一番仲が良かったですか?
みんな兄弟の様に親しいから、誰が一番っていうのは難しいわ。みんなそれぞれ違う理由で大好きよ。一人一人についての関係は語れるけれど。ジェイムズ役のポール・ドーソンとジェイミー役のPJ・デボーイは私生活でもカップルで、最高よ。うちに遊びに行った時はソファで寝かせてもらえて、面白くて繊細な人たちなの。ポールは情熱的で優秀な俳優だから、彼の感動的な演技にいつも圧倒される。PJは、とにかく寛大な心の持ち主で、何に対しても偏見を持っていないし、みんなのことを愛しとても親切なの。セス役のジェイ・ブラナンは皮肉なユーモアたっぷりで、容姿も美しくて、さらにとても優しくてスィートなのよ。お互いミュージシャンだからその共通点も楽しめた。セヴェリン役のリンゼイ・ビーミッシュはとっても愉快! 普通みんな口に出さないことを彼女は平気でズバズバ言うのよ! たまに戸惑って、どう返事すればいいかわからない人もいるけれど(笑)、そんな率直な彼女が好き。彼女の事を見ていると、スカッとするわ。ロブ役のラファエル・バーカーも魅力的な人。とてもスピリチュアルで、代替療法を数多く学んできたから、瞑想や形而上学に関してはいつも彼に相談しているわ。

セヴェリン役のリンゼイ・ビーミッシュ
――ワークショップの中で、お互いに1から4の点数を挙げて、最終的にその結果として、誰が誰に一番惹かれているかが、ボードに記されたと聞きました。あなたは誰に惹かれていましたか?
ラフ(ラファエル・バーカー)や、最終カットに残らなかった役者の多くに惹かれていたわ。あと他には…そうね、ゲイ男性にも惹かれていたけれども、彼らは私に興味無かったわね(笑)。
――(笑)。ゲイでは、たとえば誰かしら?
たとえばジェイ(ブラナン)やポール(ドーソン)。PJ(デボーイ)は地元時代から知っている仲間だから、兄弟のような関係だけれど。

ジェイムズ役のポール・ドーソン
――ちなみに誰がスックインさんの名前を書きましたか?
同じく、最終カットに残らなかった人たちと、ラフ(ラファエル・バーカー)。
――それでお二人は映画の中でカップルになっているんですね。
そうそう。
――スックインさんは、監督の前作『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』でも共演していましたが、ジョンの印象はいかがでした?
とにかく素晴らしい人。会ってからすぐに親近感を感じたの。ちゃめっ気があって、面白くて親切で、それでいて頭も切れるのよね。『ヘドウィグ』では、監督と役者としての彼を観察するのが大好きだった。ディーヴァじゃない、とても魅力的な人達を集めたり、斬新なセットをつくるのにとても長けているのよね。ジョンの映画セットでディーヴァ的なスターは見たことないと思う。みんな大きなプロジェクトのために仕事をこなしているのね。スタッフはいつも全員ユーモアのある人たち。ジョンのおかげで、一緒に仕事をする人への尊重や配慮を学んだわ。ジョンみたいにそれを示せば、スタッフは何でも頑張ってくれて、ベストをつくしてくれるし、何にでもチャレンジしてくれるのよ。彼とは、アートについても良く話していた。人を楽しませる、実用的アート作品を制作するのが好きって言うの。人とコミュニケーションをとって、笑わせたり泣かせたり、究極の楽しみを与えるけれど、重要なメッセージも含む作品をクリエイトしたいっていつも言っていた。私は、それらを併せ持った作品がベストだと思うし、私にとって、最高の指導者だった。
――この映画をとくに誰に観てもらいたいですか?
みんなに観てもらいたい。強いていうならば、この映画に興味を持っているけれど恐れている人にとくに観てもらいたい。観たいけれどためらっている人には、思い切ってリスクをとってもらいたいわ。必ずその経験から、何かを得るから。
――最後に、日本のゲイやレズビアンにメッセージをお願いします。
そうね…。日本で同性愛として生きるのは難しいと思うけれど、私の心は彼女・彼らと一緒よ。いつか、隠れなくてもいい日が必ず来る。日本での状況を考えると心が痛むけれど、いつか絶対に良くなると思う。だから、自分たちに誇りを持って生きている人たちに尊敬と愛のエールを送るわ。
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