|
4. タチ、ブッチ、ストーンブッチなどの違い
K:
少し話を変えるけれど。英語の「ブッチ」と、日本語の「タチ」の違いは? 両方とも、外見的にボーイッシュなイメージが強いから、同じように感じちゃうけれど実際は違うんだよね?
R:
違うと思う。まず、「タチ・ネコ」というのは全体的に役割のことをいっているから、内面的なことで見た目ではわからないはず。確かにタチがボーイッシュな容姿という傾向は強いけれど、そうとは限らないよね。一方、「ブッチ・フェム」は表面的なことをいっているの。役割はそれほどなく、ほとんど外見のことだけ。そこが根本的に違うのかもね。アメリカではもうタチ・ネコの役割はなくなってきているし、そういうのがあったのは50年前ぐらい。アジアではまだ少しあるみたいだけれど。
K:
前、ニューヨークに住んでいるデザイナーのパリサに教えてもらったのが、「ストーン・ブッチ」っていう言葉。(詳細はこちらを参照)ブッチとの違いは?
R:
全然違うと思う。これも50年代の話で、セクシュアリティについてまだあまり詳しく知られていなくて「性同一性障害」という言葉もまだ広まっていなかった時のこと。
A:
ということは、「ストーンブッチ」はブッチのカテゴリーに所属するのではなく、全く別なものとして捉えた方がいいってことなんだよね?
K:
ブッチはタチのようで、ストーン・ブッチはバリタチに相応しているのかと解釈していた。「よりブッチ」、みたいな。違うってことなのね?
R:
種類が違うと思う。今だったら、ジェンダークィアかトランスジェンダーと呼ばれるんじゃないかな? 簡単に説明すると、ブッチは見かけが男性っぽいレズビアンなので、セクシュアリティの問題。ストーン・ブッチは中身が男性だから、ジェンダーに関わっているわけ。で、タチやネコは、今は日本やアジアにしかないコンセプトだと思うんだけれど、役割のことをいう。それぞれ男性・女性の役割。昼間も夜もね。それってある意味異性愛社会の模範ともいえるから、ニューヨークやLA、サンフランシスコなどのアメリカのゲイ都市ではもうそういうコンセプトはほとんどない。レズビアンはみんな自分らしく自然に生きていたいという強い希望を抱いているけれど、田舎ではまだそういう役割分担が強いかもしれない。
K:
男尊女卑の傾向が強い、保守的な場所ではそういう役割が強いのかもね。異性愛の中でも、ジェンダーロールがはっきりしているところでは、同性愛者の中でも同じ傾向が見られるのかもね。
[ 1 ] [ 2 ] [ 3 ] [ 4 ] [ 5 ]
|