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6. クィアとの交流が深い役者が数々の賞を
クィア当事者ではないけれど、クィアと密接な関係にいる俳優なども今年数々賞を受け取っているので紹介したい。
英俳優ダニエル・デイ=ルイスは、ポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で主演男優賞を受賞した。ダニエル・デイ=ルイスは、スティーヴン・フリアーズ監督の画期的なクィア映画『マイ・ビューティフル・ランドレット』(’85)でゲイ男性役を好演し、彼のキャリアの初期で注目を集めた役でもある。さらに同映画は、脚本賞を受賞している。

英女優ヘレン・ミレンから賞を受け取ったルイスは、ステージで彼女の前でナイトのようにひざまずいた。あたかも同監督の『クィーン』(’06)で彼女も受賞した主演女優賞へのオマージュを捧げたかのようにみえた。

そんなミレンも、クィアに人気の女優。英テレビドラマ『第一容疑者』(‘91)で、アカデミー賞のテレビドラマ版とも言われるエミー賞で主演エミー賞を受賞した。このドラマで彼女が演じるキャラクターは、男性と関係をもつものの多くの人からレズビアン的な人物として見られている。
また、コーエン兄弟監督の最新スリラー映画『ノーカントリー』で、助演男優賞に輝いたハビエル・バルデムは、ジュリアン・シュナーベル監督の『夜になるまえに』(’00)で、実在したキューバのゲイ詩人小説家レイナルド・アレナス役を好演。彼はこの賞で、アカデミー賞を受賞した初のスペイン人役者となった。


トニー・ギルロイ監督の『フィクサー』で英女優ティルダ・スウィントンが助演女優賞を受賞。スウィントンは、スリラー映画『ディープ・エンド』(’01)で同性の恋人を殺害した疑いがもたれているゲイ男性の母親役を演じた。

また、スウィントンはキャリアの最初の9年間を、カミングアウト済みの監督で活動家のデレク・ジャーマンの作品にほぼ独占状態で出演してるのも有名な話。ふたりは深い友情で結ばれていた。また、ヴァージニア・ウルフの小説を原作にしたサリー・ポッター 監督の映画『オルランド』(’92)にも出演。同映画のストーリーは、若い男性が年をとるにつれ自身の性自認が変わっていくという、これまたクィア的な作品である。
スウィントンは、女性のステレオタイプ的なファッションや典型的なスタイルを覆し、ここ数年トランスジェンダー的なイメージが浮かび上がっているともいわれている。彼女出演の映画『ナルニア国物語 第一章 ライオンと魔女』(‘05)では、通常映画女優には欠かせないメイクを拒み、ノーメイクを貫いた。同年のアカデミー賞でも同様にノーメイクで登場し、周囲を驚かせた。
以上、エンターテイメント業界ではクィアが30%近く存在すると言われているわりには、当事者の受賞は限りなく少なくはあるが、ここ数年で明らかに増加していることがご理解いただけただろう。来年以降のさらなるクィアやクィアフレンドリーな役者・監督・アーティストたちの活躍にこうご期待!
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