NHK『ハートをつなごう』<ゲイ・レズビアン 第一弾>

By Yuki Keiser April 2008


NHK/ハートをつなごう

1. NHKでの放送は画期的なこと

『ゲイ/レズビアン 第1弾』

●放送: 4月28日(月)、29日(火)  午後8時~8時29分
●再放送: 5月5日(月)、6日(火)  午後1時20分~1時49分
●司会:ソニン、石田衣良、桜井洋子
●ゲスト:尾辻かな子、砂川秀樹、イトー・ターリ、朝原恭章、石川大我、尾辻孝子 他
●番組HP→www.nhk.or.jp/heart-net

NHK/ハートをつなごう

2年前にスタートしたNHKの教育番組『ハートをつなごう』。あるテーマを元に当事者たちと司会者が語り、それについてみんなで考えるという構成のこの番組は、「性同一性障害」をテーマに扱ってから、LGBTの間でもとくに関心を集めている。「性同一性障害」について番組が放送される度に、数多くのゲイやレズビアンから同番組にメッセージが寄せられているという。自分たちも取り上げられるのを願いつつも、「NHKではまだ難しいのでは?」と、一部の当事者の間で噂されていた。社会的に性的指向がまだ「趣味・嗜好」の枠に入れられがちなのが日本の現状。そのため、教育番組でそのテーマがフィーチャーされるのは厳しいと思われていたのだ。だが、ついにこの番組が実現する日がきた。その記念すべき第一弾は、「カミングアウト」というテーマを中心に、ゲイ・レズビアンたちが自分たちの抱えている悩みなどを語り、4月28日と29日に放送される予定。

日本のメディアで同性愛がなかなか真面目に取り上げられないなか、NHKの教育番組でこのテーマが扱われるのは「画期的」と、参加者たちは口を揃える。同テレビ局がこの一歩を踏み入れたおかげで、今後も日本での同性愛者に対しての意識が少しずつ変化するのでは?

そもそもこの番組のきっかけのひとつは、書籍『カミングアウト・レターズ』なのだとか。その編集者のひとり、砂川秀樹氏はこう説明する。「番組のディレクターが『カミングアウト・レターズ』を読んでくれて、「これでゲイ・レズビアンの番組も作れるかも」と思ったらしいんです。この本をきっかけに構成を考えてくれていたので、流れとして声をかけていただきました。また、そういう背景があったから今回の出演者も自然にこの本に関わっている方が多いんです」。

収録は4時間程に及び、番組は30分x2回になる。その短い間で同性愛について全てを語るのは難しい。だからこそ、第2弾が期待される。「まだ第2弾などは決定ではないけれど、実現する可能性は結構高いんじゃないかな」と、司会のひとりで作家兼俳優の石田衣良氏は教えてくれた。

番組の司会は毎回前述の石田衣良氏、タレントのソニン、桜井洋子アナウンサーの3人が務め、今回の出演者は、砂川秀樹氏、石川大我氏、朝原恭章氏、イトー・ターリ氏、尾辻かな子氏と、匿名希望の男性がひとり。VTR収録では、「ムーミン谷とマイノリティ」というレポートを高校時代に書いた匿名希望のレズビアンとその先生も登場。また、第1弾の二日目には、尾辻かな子氏の母も参加し、一層和やかなムードにつつまれた現場となった。

TWでは、番組のスタジオ収録を取材。当事者の参加者や司会の方たちにインタビューを行い、コメントやメッセージを頂いた。また、『カミングアウト・レターズ』の砂川氏には著書についても話を伺った。

★収録現場の裏話は、こちら

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