NHK『ハートをつなごう』<ゲイ・レズビアン 第一弾>

By Yuki Keiser April 2008


NHK ハートをつなごう

8. 『カミングアウト・レターズ』 [pt3]

――砂川さんは、前回収録前の楽屋で「この本を出版する前に、まだご両親にカミングアウトしていない」とおっしゃっていましたね。その後カミングアウトの代わりにこの書籍をご両親に送られたそうですが、反応はいかがでしたか?

私の父親は2000年に亡くなっているんです。でも、亡くなる前に以前に書いた自分がゲイであることも書かれたエッセー集を渡しているんですよ。それで父親は知ったんですが、その後すぐに入院して亡くなったので、それについて話すことはなかったです。ということで、僕の場合は父親に先にカミングアウトしたということになります。姉には結構前に言っていて、母親にも父親と同じ時期に言おうと思ったんですが、父親が入院し亡くなるということもあり、少し待つことにしました。

――さきほど、母親に先にカミングアウトする人のほうが多いと言っていましたが、砂川さんはお父様が先だったんですね…

(笑)あ、そうですね! 僕の場合は、母親との距離の近さが逆に言いづらかったのかもしれません。さらに、結構心配性な母親で…。また、母親より父親のほうが本を比較的読むタイプだったという理由もあると思います。でもね、それまでに色んなやりとりもあって、僕の様子を見ていて母親は知っていたみたいなんですよ。その前からゲイであることをオープンにして文章も書き、活動もしていましたし、姉からもそう聞いていますし。ただ、今回元々「カミングアウトするときに渡せる本が欲しい」というアイディアで出版したので、改めてちゃんと伝えようと。それで手紙を書いて、正式にカミングアウトしました。その後姉からそのときの母の様子を聞いたところによると、「元々知っていたことだけれども改めて言われると、どうしていいかわからない」と、少しショックだったみたいですね。けれども、返事の手紙が来て、「やっぱりショックだったけれど、あなた自身が決めたことならば、体に気をつけて頑張ってね」と。

――NHKの『ハートをつなごう』に出られることは伝えていますか?

まだ話していないんですよね(笑)。じつは実家で他の大事が起きて、それどころじゃなくなったので。

――でもたまたま月曜の夜NHKを見たら、いきなり砂川さんが出ていたら驚くんじゃないですか(笑)。また、近所の人が見たりしたら。

(笑)そうかな。でもそうですね、言ったほうが良いかもしれないですね。(笑)

――最後に、いまカミングアウトを考えている当事者へアドバイスをお願いします。

そうですね…。たとえば親へのカミングアウトだと、その人の年齢によっては親の元で暮らし、親の扶養になっているという場合がありますね。そういう場合には、もしも拒絶された場合に自分がそこにとどまれるかどうかを考えなければいけなくて、すごく難しい部分があると思います。だから親などに関しては、自分の置かれた状況を考えつつ慎重に考えて、それでもカミングアウトしたいなら、すると良いと思います。友人に関しては、「意外と受け入れてくれるもんですよ」と言いたいですね。ただ、中高ぐらいのレベルだとひとつのクラスで世界ができあがっているから、うまくいかなかった場合そこに居づらくなるので、あまり背中を押せないけれど。でも大学レベルだったら、「意外と大丈夫かもよ」と言いたいですね。

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