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2.水面下では激しい戦い
(※このインタビューは映画の内容について触れています。まだ観ていない人はご注意ください。)
――映画のインスピレーションは?
まずは、女の子についての映画がつくりたくて、設定を思春期にしたの。なぜなら、その時期に、“女の子になる”と思うから。思春期って、全てを発見する年頃で、とても感情的で、パッションに溢れた時期だよね。インスピレーションは、私自身の女の子だったときの経験。でもそれは一般の女の子たちの経験でもあると思う。女の子って、一種のコミュニティだと思っているから。この映画で起こるハプニングは全てフィクションだけれども、フィーリングや、気持ち、感じ方、関係性などは全て事実。
――たとえば、映画の中でどういった部分が具体的にセリーヌさんの経験に基づいているのか教えていただけますか?
映画の冒頭のシーンがそう。15歳の女の子がシンクロナイズド・スイミングを見るんだけれど、これはまさに私の記憶の中にあるエピソードのひとつ。それと、映画の撮影は、私が育った街で行っているの。そういう意味で、この映画は私の経験に基づいていると思う。ただ、フィクションも多く含んでいる。だから、3人の主人公をつくり上げたの。私だけの小さなストーリーを描くのではなく、そこから少し距離を置きたくて、なるべく多くの色んな人の自伝的ストーリーを描きたかったから。
――そのシンクロナイズド・スイミングのシーンのどの点に興味をもたれたんですか?
シンクロナイズド・スイミングを観たとき、主人公同様、衝撃を受けたの。でも、当時自分でも何で衝撃を受けたのかは数日間わからなかった(笑)。最終的には、自分が困惑したのは、さまざまな理由があったんだとわかったけれど。たとえば、私はひとりなのにその女の子たちがチームだったことや、自分は人生で何もしていないのに彼女たちは勇敢そのものだったことなどね。その歳で何もしていないのは普通のことなんだけれど、私はそれがとても気になったというか、引け目を感じたというか。それでこのエピソードがとても興味深いと思ったの。思春期にありがちな、「自分についての誤解」を示しているから。
また、このシンクロナイズド・スイミングは、映画のテーマでもある「女の子という”お仕事”は何?」にもリンクしていると思う。シンクロって、女性というジェンダーに押しつけられたことをまさに表しているじゃない? 魅惑的でいなければいけないとか、フェミニンさを大げさに表現しなければいけないとか、それに見合ったスマイルをしなければいけないとかね。で、その優雅さは水面下で起きている激しい戦いや犠牲を隠しているのよね。「水の上では華麗に見えるけど、水面下では必死な戦いが繰り広げられている」、それが私にとっては避けて通れない象徴的なエピソードだった。
※水面下で繰り広げられる激しい戦い
――とても深いエピソードですね! プールの周りで撮影するのは大変だったと聞いていますが。
ああ、もう2度とそれはしたくない(笑)。フランスのシンクロナイズド・チームに協力を得て撮影したんだけど、機材が水の中に落ちないか、つねにヒヤヒヤしていた(笑)。フランス屈指のシンクロナイズド・チーム全員が感電死してしまったら大変だよね!
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