ダイク・スーパーアイコン、ジェニー・シミズ【モデル編】

By Yuki Keiser April 2008


ジェニー・シミズ

4. 美しいモデル達の中にたった1人のビアン
ジェニー・シミズ
(c) Ellen Von Unwerth

――以前インタビューで、気に入らない洋服があったら拒否していたことを読んだけれど、本当なのかな? あと、メイクも拒んでいたとか。

拒否まではいかなかったけれども、“妥協”していたと言えるかな(笑)。メイクに関しては、アレルギーがあるので、メイクをたくさん塗ると目が閉じちゃうの。だから拒否するというよりも、たくさんのメイクを1時間以上も付けていると目が腫れるから軽くするようお願いしていたのは事実。洋服に関しては一応着てはいたんだけれど、あまりにも自分にしっくりこない洋服のときは写真写りが悪かったの。大嫌いな洋服を着せられるとどうしても感情がにじみ出てしまっていたから。逆に好きな洋服を着ると表情も豊かになって、ワクワクしている雰囲気が良く伝わるので、自然にそうなりつつあった。まぁだから断ったというよりも、あまり協力的じゃなかったと思う(笑)。

――当時、モデルの中でジェニー以外にもレズビアンはいた? アウトしているのとクローゼットにいるのと? 

他には、スキンヘッドだったイヴ(Eve Salvail)がいた。カミングアウトした正確なタイミングははっきり知らないけれど、私より4年前からモデルをしていた。当時髪が長くてカナダでモデルの仕事をしていた。イヴと出会った年ぐらいに彼女がカミングアウトしたのを覚えている。当時カミングアウトしているモデルは彼女と私だけだったと思う。

イヴ(Eve Salvail)
※当時もうひとりカミングアウトしていたモデルのイヴ(Eve Salvail)


――ジェニーがカミングアウトしたことによって問題などあったと思う?

ないと思う。唯一だったから、逆に目立ってスペシャルになるので、そういった意味ではプラスになったんじゃないかな。

――ジェニーは当時たくさんの美しいモデルの中にいたってことだよね。楽しかった(笑)?

とても楽しかった(笑)。とにかく最高で素晴らしかった(笑)。当時、みんなとても若くて色々と経験したくて、レズビアンは私ひとりだったから…。

ジェニー・シミズ
※当時のモード界で、ジェニー・シミズのレズビアン要素を全面的に打ち出すファッションシューティングが数々行われた。中でも、敏腕フォトグラファー、エレン・アン・ワースの作品は大きな話題に。


――なるほどね(笑)。クローゼットにいるレズビアンはいなかったの?

私の知っている限りではいなかった。

――じゃぁ、若い子たちはただ好奇心があっただけ?

その通り。美しくて好奇心持っている子たちばかり。

――以前インタビューしたモデルがいて、80年代後半のモデル界はホモフォビックに感じたと言っていたんだけれど、ジェニーはそう感じなかった?

全く。だって、ファッションデザイナーやメイクアップアーティストなどのほとんどがゲイで、モデル界はとてもゲイ的で、そこにいるストレートの女性たちはみんなオコゲ(=ゲイ男性といつも連んでいるストレートの女性)だし、ゲイ度がとても濃い環境なのだから。いわゆる、“何でも可能”な業界だよね。どんな悪習があっても、そこでは自分に正直でいながら成功できるよね。

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