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4.兄の感動的な言葉
――日本の芸能界で、クローゼットにいる有名なゲイ男性はまだまだいると思うんですけれど、それについてはどう思いますか?
いますね。コンサートやCD、ブロマイド、ポスターなどにお金を払うのは女性なんですよね。なので商業的に考えると、女の子たちの夢を保つというか、ストレートの男の子としての人気を獲得していかないとビジネスが成り立たないのかもしれないですね。
本人が言いたくても言えないとか、イメージを守らなければいけないとか、色々な事情があるので、「みんなカミングアウトをすればいいのに」とは思っていないですね。でもはっきり自分で言っていないだけで、噂をそのままにしていて、もうアリアリと知られている人たちもいますよね。
――いま大人気の彼らがカミングアウトしたら、やっぱり商業的にマイナスになるんですかね?
うん。少し思います。
――前田さんの場合は?
僕はね、元々男の子的な人気を得ていた芸人ではないので、全く関係なかったんですよ。逆に、女の子たちからお姉さん的に相談されたりとか、意見を聞きたいとか、そういう信頼のような人気が出たくらいなもんで、商業的にはとくにダメージはなかったんですけれど。逆にどれくらいあるんですかね? 知りたいよね。
――知りたいですよね。でも、そこまで人気だったら本当にそんなにダメージがあるんですかね? だって、一時期ストレートのアイドルだって、同じ理由で結婚したり恋人の存在すら許されなかったじゃないですか。でもいまでは結婚しても、人気にはとくに支障がでないですよね。だからもしかしたら、人気のあるゲイたちもそんなに変わらないのかもしれないですね。
若い二枚目のタレントがカミングアウトしたら、どうなるのか見てみたいですね。
――さきほど、恋愛相談をされたと言いましたけれど、いままでで一番良いアドバイスは何でしたか?
日本人の女の子の恋愛相談のほとんどは、「自分が期待しているほど愛してくれていないから、まだお腹がすいてお腹いっぱいになれなくて寂しい」、というのなんです。そういう女の子たちに対しては、「自分が自立したり成熟したりすることが、恋愛に依存しなくて済むこと。だから、自分の楽しみや夢をもっと満喫したり頑張ることが、恋愛とのバランスをとることの1番近道だよ」とよくアドバイスします。
人間は2本足で歩いていて、ひとつが自分の夢ともうひとつの足が恋愛だったりするので、ちゃんと両方の足で歩かないといけないなって思うんです。
人生のなかで恋愛がすべてみたいな感じになってしまう傾向があるので、「そうじゃないんだよ。元々個人で、みんな元々孤独で、惹かれあうものがあるから付き合っているだけで、ひとりの男の人があなたの人生すべてを救ってくれるわけじゃないよ」ってね。
――良いアドバイスですね! ところで、テレビ番組『ウチくる!?』(フジテレビ)で話していた、お兄さんへのカミングアウト・ストーリーがとても感動的でした。
僕が兄にカミングアウトしたとき、彼は泣いたんですよ。でも、それは僕がゲイだから悲しくて泣いたんじゃなくて、その歳になるまで自分が“ケン坊”だと思っていた弟の前半分しか見ていなくて、後ろ半分を見れていなかったからショックを受けたんです。「俺ってダメな兄貴だな」と思って、泣いてくれたんですよね。
――本当に素敵なお兄さんですね。理解があるというか、繊細というか。
そういう兄貴なんですよ。歳も近いというのもあってか、本当に友達みたいに一緒に育ったので、いまでも大の仲良しです。さらに、ひとつしか違わないわりには、弟として守ろうという気持ちを抱いてくれて。その話を聞いたときはとにかくうれしかったですね。僕もそういう人でいたいなって逆に思いました。
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