NY・ブルックリン発エレクトロデュオTelepathe

By Yuki Keiser


Telepathe/テレパシー

3.何にでも似ていて聴いたことのない音

――ところで、Telepatheの名前の由来は?

B:ニューヨークに住んでいるある女性のことについてお互い話しているときに決定したの。その人は自分のことを「ペット・コミュニケーター」と呼んでいて、彼女いわく動物と会話ができて、彼らの悩みを聞くことができるの(笑)。ペットたちが何か問題を抱えていないか聞き出したりして、飼い主にそれを知らせるわけ。飼い主とペットがより良い関係を築いていくためにね。

M:
奇抜というか格好良くない(笑)? そういうのにとても興味を持っているの。

B:
霊感にとても惹かれる。もともとそういうトピックスに興味があったから、バンド名にもこの名前を選んだの。

――自分たちの音楽をジャンル分けするのはあまり好きじゃないってインタビューで読んだんだけれど、まだあなたたちの音楽を聴いたことのない読者に少し紹介してもらえるかな?

M:そうね…。何にでも似ていて、同時にいままでに聴いたこともない音かなぁ。ありとあらゆるジャンルやテーマを取り入れているの。たとえば、ヒップホップ特有のシンコペーションを使った音楽が大好き。と同時に、ケイト・ブッシュのようなメロディ豊かな音楽や、ギターの旋律が美しいコクトー・ツインズなんかもよく聴く。だから、大好きなあらゆるジャンルのリズムやメロディ、音楽の要素を色々と曲に取り入れている。

B:ジャンルで言うと、ニューポップやニューダンスミュージックかな。「ポップ・アバンギャルド」って呼ぶ人もいる。

Telepathe

M:
ある意味、私たちはまだポップミュージックを学んでいる学生なのよ。自然にポップを始めたわけじゃないから。

B:そうそう。昔は骨組みがほとんどないようなクレイジーな即興音楽を作ったりしていたの(笑)。

M:すぐに飽きたけれどね。

B:
だから、そういうバックグランドを持つ私たちが、その歴史とそこからアイディアをとって…

M:
全部トイレに流している(笑)! あんなの全て忘れてしまえって!(笑)

――(笑)。歌詞を複雑に感じたんだけれど、何かヒントを教えてもらえるかな?

M:2人ともTelepatheまでは作詞をやったことがなかったの。それがいまでは音楽活動の大きな部分を占めるようになって、少し照れくさいけれどボーカルやハーモニーのアレンジもやるようになった。昔はまず音楽を作ってから、歌詞をかぶせていくという流れで作詞を行っていたの。最近ではよく「Exquisite Corpse(=優美な死骸)」という方法で歌詞を作ったりしている。

――それって何?

B:アート系の学生などがよくするゲーム。紙に絵を書いてその紙を折って、次の人が絵を書いてまた紙を折る。最後にしか絵の全貌がわからないという手法。それで、同じことを一部の曲の歌詞でやっているの。たとえば、楽曲「Michael」ではその方法を使った。

M:2人とも本をたくさん読むし、私は書くのが好きなのね。だから、何か印象的なフレーズがあったら、作詞のインスピレーションにすることもある。

B:
不可解でナンセンスな言葉のリストを作って、それを物語になるように並べかえたりしたり。一本の線になるようにね。

――ちなみに歌詞にあなたたちのセクシュアリティが反映されていると思う?

M:もちろん! 意識しているわけじゃないけれど、無意識に反映されていることは確か。

B:セクシュアリティと、女性であるということもね。

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