国際的アーティスト・ピュ~ぴるさんのインタビュー

By Yuki Keiser


ピュ~ぴるさん

4.『死ぬ時に着るドレス』

――新しい作品について話を戻したいんですけれど、もう少し詳しく教えてもらえますか? 具体的に、どのような展示会になる予定ですか?

SRSに関する作品、、そして髪の毛の作品は猫の毛でつくった作品との連作。他にも色々あるのだけど、同時に展示したいなと思っているの。猫の作品は、今、猫を2匹飼っているのだけど、2匹とも色が違っていてとても綺麗なのね。猫の毛をガラスに模様を描きながら挟み込んでいったらとても美しかったの。

あと立体作品として、『死ぬ時に私が着るドレス』というのも考えている。純白の対比としても捉えられる作品。純白は何メートルもあるヴェールを全部手縫いでつけたウェディングドレスなの。それが自分の人生の一番夢見ていた瞬間。今もかな。一番輝いている瞬間に着たいものなの。その一方で、自分が一番悲しむドレスでもある黒装束。みんなと別れちゃうから。死ぬ時に着たいドレスということで、漆黒のブラックドレスを考えているの。すごくダークなものだけれど、私は嘘ついた作品は創れませんので。

――天使もつくりたいとインタビューで読んだのですが。

そう、この1年間、何度も天使を創ろうと思ったのね。通常の、羽根がはえた天使じゃなくて、私のなかの天使のイメージの、うねっとしたアメーバのような、そして時として悪魔の様な生命体ね。でも今の私には結局創れなかったの。というか創ろうと思わなくなったの。今は。なぜならばそれは今の私に嘘をつく事になるから。

最終的に光がある場所に行けばいい、と。闇の作品そのものの中から光を見出せてもらえたらいいなと。それが私のやり方だから。それが私自身だから。

――「Selfportrait」の最後のほうの写真でも伝わるように、ピュ~ぴるさんの作品にはダークな部分のなかに光も常にあって、距離を置いて観察している感じがしますよね。そこも個人的に好きです。

それが、さっき言っていた美のベールとかぶる。以前の作品より次の作品ではもっとダイレクトにいくと思うけれど、たとえば額がエレガントだったり背景が真っ白だったりと、最低限の美のベールは残すと思う。そういうことで距離というか、オーディエンスとの安定と共有のラインを引いている。それを私は、「美の結界」と言うのです。

「美しき純潔の世界へ」
※「Selfportrait」の作品「美しき純潔の世界へ」

――「Selfportrait」でもそうですが、ピュ~ぴるさんのサイトでは、白がとても印象的で、重要な要素に見えるのですが、いかがでしょうか。

ええ。白に対しては色んなこだわりがあるの。実家の部屋も、壁も床も天井も全部真っ白なの。18歳頃に、親がいない間に壁紙を全て剥がしちゃって、白いペンキで塗って、病院みたいに改造したの。横浜美術館の展示の時も、自分のブースをサナトリウムみたいにしたかったの。なぜなら自分の心のなかの原風景みたいな空間にしたかったから。

――いまも、お部屋は白いんですか?

アトリエは白ですが、生活の場は白ではありません。

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