クィアアイコン的バンドGOSSIPとカンバセーション

By Hisako Kondou


Gossip

2.メジャーになり始めたきっかけ

――アルバム「スタンディング・イン・ザ・ウェイ・オブ・コントロール」はゴシップにとってどんな作品?

B:
このアルバムを完成させた時期はとても面白い時期だったと思うの。自分たちに真剣に向き合った時期だし、人も私たちのことを真剣に見てくれた。真剣に捉えてくれるまでにとても苦労したから。

N:
未だにそうだけどね。

B:
でもこのバンドにいて何が楽かっていうと、真剣に考えすぎないこと。マネージャーはそこが一番私たちの好きなところみたい。「これをやれば億万長者になれるのに」とか言われるけど、「めんどうくさい、億万長者になんてなりたくないわ」っていつもなっちゃうの(笑)。

N:
同アルバムがリリースされたとき、(レコード会社)バックヤードと契約したんだ。レーベルにはギルっていう人がいてとても親近感を覚えていた。

H:
私たちのことを気にしてくれる唯一の人間だったからね。

B:
そう。今となってはそうじゃなかったのかも知れないけれど、その当時は全てのレーベルから拒否されていると思っていたのよね。

N:
ギルは僕らの音楽に熱中してくれたんだ。彼は当時リミックスをしていたりクラブに詳しくて、僕たちが興味を持っていること全てに詳しいところも魅力的だった。

B:
私たちが興味を持っていた音楽はアメリカにはその当事存在しなかったから、家でひとりで再現しようとしていたのよね。

N:
その頃のパーティーは最高だったね。リミックスやらエレクトロバンドやら刺激的で新しいことがたくさんだった。そんなことに興味を持っていたからバックヤードと契約したんだ。しかもソウルワックスがアルバムのリミックスをしてくれた。最初しばらくは断られたけどね。

Gossip

B:
そう、2年後にやってくれたのよね。

H:
それでテレビドラマ『スキンズ』の話が舞い込んだんだ。

B:
スキンズは私の中では恐怖体験よ。

H:
スキンズって言っても何か知らなかったからね。

B:
アメリカでは「スキンズ」って「スキンヘッド」(=人種差別や同性愛差別で有名なネオナチ)の意味だから、スキンズという番組で曲が使われるって聞いたときは失神しそうだったわ(笑)。本当に怖かったのよ! でも14歳の少年がセックスしたりドラッグやったりする番組って聞いたときには安心したわ(笑)。

H:
(笑)でも番組のおかげでアルバムが有名になったんだよね。

N:
確かテーマ・ソングだったんだよね? 今もそうだっけ?

H:
とにかく私たちにとっては当時大事件で、その後ライヴの規模が徐々に大きくなっていった。

N:
そう、大きいフェスに呼ばれるようになったのもそれからだったね。

B:
で、テレビ番組にも出るようになったの。

H:
ラッセル・クロウにも会ったし。脇まで嗅がされたよ(笑)。ひたすらタバコを吸っては、脇を顔に向けてくるの。気に入られてたみたいね(笑)。

――どの国の反響が一番良かった?

H:
UKがとくに私たちを受け入れてくれたと思う。とても驚いたよ。こんな変人のあつまりに興味を持ってくれるなんて(笑)。しかもメインストリームのレベルで取り上げてくれたから。


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