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5.“普通”に思わせる
――今、「男の子は若いとき、ろくでもない」と言いましたが(笑)、この作品では男性の描写はあまりポジティブじゃないですよね(笑)。
そうそう(笑)。でも、実際、結構あんなもんだと思いますよ(笑)。
※リコ(中央)とハル(右)の彼氏(左)が衝突するシーン。
© 2009 ゼロ・ピクチュアズ
――それは、常に感じていることですか?
そうですね(笑)。でも、それはそれで悪いとも思わないんですよ。自然なことというか。たとえばハルちゃんの彼氏が最後のほう、帰る背中のシーンでもそれは表れているんです。彼も彼なりに一生懸命生きているというか。どうにかしようとしているんだけれど、やっぱり皆どこかがかけてるというか。
――劇中で、レズビアンクラブが登場するシーンがあるのですが、モデルにした実在するレズビアンクラブやバーはあるのでしょうか?
それがないんですね。取材に行った場所はあるんですけれど、映画のなかでは、リアリティからかけ離れようとしたんです。だから、たとえばいつもGOLDFINGERなどに行かれる方にとっては、もしかしたら「え、なんで!? 全然こんなんじゃないのに!」と思うかもしれないですけれどね。あのシーンをわざとあの様に描くことによって、本当にハルちゃんとリコちゃんの関係がちゃんと伝わるかなと思ったんですね。あのシーンを対照的に描くことで、2人のなかの恋愛の感情やもっと芯にある部分を伝えられると考えて、あえてみんなあの様な服を着て、ありえないような(笑)、世界を出したかったんです。
© 2009 ゼロ・ピクチュアズ
――たとえば、2丁目のレズビアンクラブでは、お客が下着でフロアを歩くことはないと思うのですが(笑)、そういった演出はあえてファンタジーにしたってことですね?
ないないない(笑)。そう、だからファンタジーです。「女」や、「女同士」、「ビアンで何が悪い!?」といったことをあのシーンで直球に出して、そういった世界を幻想的に作ったんです。で、現実に戻る、みたいな。そうすると、その現実が“普通”に見える。
映画をずっと観ていると、その世界に入っていって、結構そこに感化されてくるじゃないですか。だから、あのシーンで「えぇ~」ってなって、彼女たちの普段のデイライフ、日常に戻ったときに、逆に落ち着くんですよ。「あ、普通の日常だ」って。その時点で、「普通だと思ったね、今?」って(笑)。もうこっちのもんです!
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