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1. レズビアンと言われている実在したシスター
「ドミニク、ニク、ニク・・・」というフレーズで、誰もが一度は耳にしたことがある名曲『ドミニク』。この軽快なメロディを知っていても、もともと誰が歌っているのかはあまり知られていない。本作は、そんな『ドミニク』誕生の物語を事実に基づいて映画化。作者でもある実在のベルギー人女性で、女性とも付き合い、レズビアンと言われている歌手、ラ・スール・スーリール(La Sœur Sourire)[本名:ジャンヌ=ポール・マリ・デッケルス(Jeanne-Paule Marie Deckers)]の波瀾万丈な生涯を通してドラマテックに描き出していく。
今も世界中のどこかで歌われ続けている『ドミニク』は、1950年代末期に母親との確執からギターを片手に修道院に入ったジャンヌ・デッケルスによりベルギーにて作られた。戒律の厳しい生活のなかで歌に希望を見いだしたジャンヌが聖ドミニコを讃えた『ドミニク』は、その耳馴染みのよい歌声が評判を呼び、やがて謎の歌うシスター“シスタースマイル”という芸名で前代未聞のレコードデビューを果たし一大センセーションを巻き起こした。
『ドミニク』は瞬く間に世界中に広がり、ジャンヌはスターへの階段を駆け上るも、もっと自由に歌いたいという思いから修道院を去ることになる。その後も愛と自由を求め、自由奔放に時代を駆け抜けたジャンヌの姿が、刹那的に、そしてエネルギッシュに描かれていく。まだ社会通念が保守的で女性の自立が困難だった時代に、女性の避妊を謳歌する歌『黄金のピル』を歌ったり、つねに夢と女性の自由を追い続けたジャンヌのタフでモダンな生き方は、今の時代の女性の共感を呼ぶことは間違いない。
そんな情熱あふれる真っ直ぐな心の持ち主のシスターを演じるのは、ベルギー出身の演技派女優のセシル・ド・フランス。セドリック・クラピッシュ監督の青春映画『スパニッシュ・アパートメント』(’02)でセシルは、ホットでクールなレズビアンの役を熱演、セザール新人女優賞に輝いた。さらに同映画の続編となる『ロシアン・ドールズ』(’05)では、セザール賞助演女優賞を受賞した。また、続く2003年には、異色のホラー映画『ハイテンション』でもレズビアン役を演じるなど、レズビアン・フレンドリーとしても知られている。
本作では、人に媚びることなく自分を貫き通す天真爛漫でフェミニストなヒロインを、入念な役作りにより自然体で演じている。不器用ながらも、自分に正直に生きるヒロイン像を見事に体現し、実在したシスターの生き様を浮き彫りにしている。
そしてジャンヌの相手役のアニーには、映画『トト・ザ・ヒーロー』(’92)で女優デビューを果たした、ベルギー出身の演技派女優のサンドリーヌ・ブランク。彼女の熱演と、セシルとの息の合ったカップリングにも、ぜひ注目していただきたい。
●『シスタースマイル ドミニクの歌』
監督:ステイン・コニンクス
出演:セシル・ド・フランス サンドリーヌ・ブランク マリー・クレメール
2010年7月3日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
配給:セテラ・インターナショナル
(C) 2009 PARADIS FILMS - LES FILMS DE LA PASSERELLE - EYEWORKS FILM & TV DRAMA - KUNST & KINO
★「シスタースマイル ドミニクの歌」映画公式サイト↓
www.cetera.co.jp/dominique/
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