ベオグラードのゲイプライド

By Akiko M Jordanovic


ベオグラードのゲイプライド

1.厳重体制で開催されたパレード

TW読者のみなさま、こんにちは。
ベオグラード在住のコントリビューター、Akiko M Jordanovicです。

10月10日に行われた『PRIDE BELGRADE 2010』に参加してきましたので、セルビアでは実質初めての開催となる、パレードのフォトレポートをお届けいたします。

セルビアでの第1回 PRIDEパレードは、2001年にベオグラードで開催されましたが、ファシストやスキンヘッド(ネオナチ)を中心とする反対派の襲撃により途中で中止となってしまいました。それから9年後の昨年開催予定だった第2回目となるパレードも、「参加者の安全を保障できない」という警察からの理由で前日に中止となり、この決定は国際的にも非難されました。

そんな背景があり、今年のパレードは参加予定者1,000人に対し警備の数5,000人と、徹底的にガードする形で行われました。政府が協力的な姿勢をとっているように見えるなか、一部では、「『マイノリティの尊重と保護』といったEU加盟の基準を満たしていることをアピールしたい政府の思惑も見え隠れしている」とも言われていました。ちなみに、先日インタビューを行ったマイダさんの開催時の「このパレードは、自分たちのための行進であり、政治とは全く別と思っています」という発言からもその心境が伺えます。

集合場所はベオグラード中心地から1.5kmほどのマニェジュ(Manjež)公園。そこで、参加者は金属探知と所持品の検査を各2回ずつ受け、名前をリストに記入されてやっと公園に入ることができるといった、警備の大人数以外の厳重体制下での開催でした。また、入り口で参加者用のシールが配られますが、このシールを貼ることによりパレード参加者であることを示唆するので、「パレード外では襲撃の対象になる可能性があるため、帰宅時には必ず外してください」との説明がされました。

ベオグラードのゲイプライド
※パレードの参加者へ配られるシール。パレード外では襲撃の対象になる可能性があるため、帰宅時には必ず外すよう、オーガナイザーが説明。
ベオグラードのゲイプライド
※公園の外には沢山の機動隊や私服警察官が並んでいた。

ベオグラードのゲイプライド

ベオグラードのゲイプライド
※過酷な状況にも関わらず、参加者は700人ほど集まったという。

ベオグラードのゲイプライド

ベオグラードのゲイプライド

ベオグラードのゲイプライド
※行進はネマニナ(Nemanjina)通りからクネザ・ミロシャ(Kneza Miloša)通りまでの1ブロックで、約800m。
ベオグラードのゲイプライド
※パレードの行われる地域は全て封鎖されていたため、通常のパレードに欠かせない、沿道の見学者はいなかったのも今回の緊迫した状況を物語っている。


★ベオグラードのゲイプライドのオフィシャルサイト↓
www.parada.rs/

取材協力:Serbian Walker (www.serbianwalker.com/

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