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Kondou Hisako |
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みなさんこんにちは。コントリビューター・ライターの近藤です。
今回は、『私の中のあなた』に引き続きレズビアン映画ではないけれど、興味深い映画を一足お先に試写会で観てきましたので、ご紹介したいと思います。Tokyo Wrestlingでは、インタビュー記事こそはほぼオールクィアですが、Webマガジンとして、セクシュアリティ問わず気になった作品やトピックスも全体的に取り上げていきたいと思います。もちろん、視点は相変わらずレズビアン&クィアで!!
観客に迎合しない独自の世界観を持つ作風で、世界中の映画ファンを唸らせてきたジム・ジャームッシュ監督。第58回カンヌ映画祭の審査員特別グランプリを受賞した前作『ブロークン・フラワーズ』(’05)から4年ぶり、ジャームッシュ監督がいままでの作品同様に脚本も手掛けた待望の最新作となるのが今回ご紹介する『リミッツ・オブ・コントロール』。
ドライななかにも絶妙な人間関係や感情の起伏を、ユーモアを交えながら独特のリズムで描く演出が印象的なジャームッシュ監督。本作ではそんないままでの監督の作風に対するビジョンを打ち砕き、さらに監督作品お馴染みの俳優陣を中心に集結した個性派キャストたちのキャラクターの生かし方も、今回はわざと「従来のイメージ通りではない」と監督自らコメントしているように、お約束的な期待を潔く裏切る斬新さが新鮮です。
そしてその豪華キャストにはゲイフレンドリーやクィア要素が強い俳優が多数出演していたので、注目!
まずは今年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で上映された『イングリッシュマン・イン・ニューヨーク』(’09)で実在上のゲイでクィアの代名詞ともいえる主人公クエンティン・クリスプを熱演し、そのクィアぶりと芸達者ぶりを再確認させた名優ジョン・ハート。
そして、ゲイとして知られているデレク・ジャーマン監督のミューズとして、そのアンドロジナスなルックスとジェンダーレスなアティチュードが評判を呼び、米ゲイ雑誌『OUT』の表紙を飾るなどゲイからの絶大の支持を誇るティルダ・スウィントン。
また、『天国の口、終わりの楽園』(’01)でゲイ要素のあるシーンでクィアたちの視線を一気に釘付けにし、その後ゲイをオープンにしているペドロ・アルモドバル監督の『バッド・エデュケーション』(’04)でゲイフェロモン全開なセクシー・ゲイボーイを演じきったガエル・ガルシア・ベルナル。
さらに、アジアを代表するゲイ映画のひとつとしていまでも高い人気を誇っているウォン・カーウァイ監督の『ブエノスアイレス』(’97)や、ゲイをオープンにしている『ミルク』(’08)のガス・ヴァン・サント監督の『パラノイドパーク』(’07)などで魅せた撮影監督のクリストファー・ドイルが、本作でもその独自のカメラワークを披露しています。
まさに、アーティスティックでゲイ通な彼らとの絶妙なコラボレーションは、ジャームッシュ監督のこだわりとセンスを物語っているのでは。
とにかく、一言ではジャンル分けも難しいようなミステリアスな作品ですが、そこがまた枠にとらわれないジャームッシュ監督のユニークさと多彩さを強く感じさせてくれます。幻想的な雰囲気のなかに彼ならではの哲学が散りばめられ、1度観ただけでは充分に味わいきれない本作は、ノスタルジーとモダンが同居する不思議な作品です。いままでにない新たなジャームッシュ・ワールドを是非体感してみては!
●『リミッツ・オブ・コントロール』
●監督/脚本:ジム・ジャームッシュ
●撮影監督:クリストファー・ドイル
●キャスト:イザック・ド・バンコレ ティルダ・スウィントン ジョン・ハート 工藤夕貴 ガエル・ガルシア・ベルナル ヒアム・アッバス ビル・マーレイ
●9月19日(土)より、シネマライズ、シネカノン有楽町2丁目、新宿バルト9、シネ・リーブル池袋ほかにて全国ロードショー!
●loc-movie.jp
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09.09.17
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アジアンクィア映画祭2009『砂漠の少女たち -Seeds of Summer-』»