Tokyo Wrestlingエディターズの編集後記。編集にまつわる裏話や、世界をまたぐTokyo Wrestlingフレンズからのお便りを紹介。
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Kondou Hisako

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『私の中のあなた』


みなさんこんにちは。コントリビューター・ライターの近藤です。

今回も、前回ご紹介した新作映画『私の中のあなた』のご報告の続きと、キャストとクィアカルチャーとの関連について少し触れたいと思います。

本作で初めて母親役に挑戦したキャメロン・ディアスですが、彼女は以前レズビアン&クィア要素のある映画『マルコヴィッチの穴』(’99)に出演していたことがとても印象的です。ディアスは劇中で、タイトルにもなっている“マルコヴィッチの穴”という不思議な穴に入り「男」として女性と性体験するなど、ちょっぴりクィアっぽくてユニークなキャラクターが当時話題になり、大好評を。また、同作品で『Lの世界』シーズン5より登場するコミカルな悪役ドーン・デンボー役を演じるエリザベス・キーナーの実姉で女優のキャサリン・キーナーが好演したマキシン役もビアンには大人気でしたね! ディアス演じるセクシュアリティが複雑なロッテとマキシンのクィアな関係に、思わず釘付けになりました。

また、本作で白血病の姉・ケイトへのドナーであることをやめたいと訴訟を起こし両親を訴えるという、物語の動向を左右する重要なキャラクターの次女・アナを演じたのは演技派子役女優として注目されている、アビゲイル・ブレスリン。ブレスリンは、クィアなユーモアのセンスが際立っていたハートフルなファミリー・コメディ『リトル・ミス・サンシャイン』(’06)でアカデミー助演女優賞にノミネートされた経歴を持つ実力派。その愛らしいルックスと大人顔負けの確かな演技力で、今回も確実に涙を誘います。


また、皮肉なことに本作の撮影中にキャメロン・ディアスは最愛の実父を亡くし、一番近い存在の家族の死を映画と並行して体験することになってしまったようです。そんななかで演じたディアスの本作での迫真の演技は感慨深いものがあります。

とくにディアスの意気込みが伝わってきたシーンのひとつには、長女ケイトが抗ガン剤の副作用で髪の毛がなくなってしまい、そのことで他人から好奇の目で見られるのを嫌がって外出しないようになったときに、母親役であるディアスが自らの髪の毛をバリカンで剃ってしまう場面がありました。そしてディアスはカツラでその場をしのぐのではなく、本当に剃る潔さを大胆に発揮。その「人の目を気にせず “自分は自分らしく”生きる」という力強いメッセージは、枠にはまらないクィアに響く部分があるのでは。

と、長くなりましたが、とにかく温かい感動が胸に押し寄せるこの話題作を是非チェックしてみては!

●『私の中のあなた』(原題/『My Sister's Keeper』)
●監督/ニック・カサヴェテス
●キャスト/キャメロン・ディアス アビゲイル・ブレスリン 他
●2009年10月9日(金)より、TOHOシネマズ 日劇他全国ロードショー
watashino.gyao.jp
●(C) MMIX New Line Productions, Inc. All Rights Reserved.

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09.09.16


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