レズビアンの娘を持つ羽田圭二世田谷区議会議員

By Yuki Keiser


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――最近、欧米の多くの国で同性婚(または同性パートナーシップ)が法制化されていますが、日本ではまだ議論もされてないようです。今後、国内での動きについて、どのように思いますか?

基本的な人権擁護を含めて、おそらく地方議会の方からそういう議論が起こっていき、地方議会などで条例化されるのが一段階だと思います。法制化といった場合、国でのトップダウン方式はあまり期待していません。今大事だと思うのは、住民と密接な末端の地方議員から発案があって、それが一つの制度や法律に繋がっていくといったことです。

――全体的に、同性婚はまだあまり受け入れられていないということでしょうか?

そう感じています。非常に難しい言い方ですが、「同性婚を認めます/認めません」から始まると、認めないという人の方がまだ多いかもしれません。ですから、そこを出発点にするのではなく、一人一人の生き方や考え方を大事にしようという、人権尊重の立場から一緒になって考えていくということです。それがないと条例や制度化はおそらく難しいと思います。保守派は、従来の家族関係や家族制度、歴史的に言えば財産などにこだわることもあるでしょうし。だから今、制度として認められていないものを変革するようなことについては、ものすごく抵抗するのです。けれども、一人一人の考え方や生き方までは対応できないので、少し時間がかかるかもしれませんが、しっかり議論しながらやっていくことが必要なのではないでしょうか。

――先日、オバマ大統領が同性婚への支持を表明して、国内でも大きな話題を集めましたが、その影響は実感されましたか?

はい。今全体的にグローバル化していくなかで、日本の保守層は国際的には動きにくくなると思います。いつまでも日本の慣習だけで考えていると、国際的には通用しなくなります。また、経済的な問題で言うと、アメリカがTPPの参加を日本政府に求めて、賛成という方向に向かっています。内容はまったく違いますけれど、日本全体が同性婚を受け入れていないからといって、いつまでもそれにこだわっていると、国際経済に乗り遅れることにもなります。それが一番の理由だと思います。ただ、私たちが同時に忘れてはいけないのが、そもそも人権尊重を考えないといけないこと。経済圏のなかで仲良くやりたいからという理由だけで認めるなんてことではないのです。

――来年、都議選に挑戦される予定ですが、その動機は?

昨年の3月11日に災害が発生して、同時に原発事故が起きて、それ以降、国民全体が今までの社会のあり方に対して疑問を投げかけたと思います。私自身も変換して欲しいと思っていて、そういう期待を肌で感じてきた一年です。とくに感じたのは、政治というのは、一人一人国民の参加や意見がないと発展しないということです。人権尊重というか、様々な人の意見や生き方を認めることが大前提の政治をこれから作っていく必要があるのではないかと。

保坂区長も、最初は子どものいじめ問題など、自分の問題意識を持ちながら自ら全国を回り、何故いじめが起きるのかを考え、いじめられている子どもの救済を作ってきたわけです。やはり、原点は現場、市民の直接の意見です。その声に立ち向かいながら、行政自体が運営していかないと、市民の目からは石原さんみたいな人が良いと思ってしまいます。石原さんはリーダーシップも持っており、自分の意見をばんばん好き放題言える政治家として必要だと感じている人もいますが、一方では人権を無視した発言も連発しています。「君が代」問題もそうですが、教職員に対して上から押さえ付けることを平気でやっています。様々な考え方があって、どうしても「君が代」を歌いたくない人がいてもいいではないかと思います。それぞれの考え方を認める政治に転換していかないと、という気持ちがあり、都議選に挑戦したいと思いました。

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